2010-11-11

アーレンキーの語源

六角レンチのことを自転車の世界ではアーレンキーと呼ぶらしいです。ちょっと詳しいサイトには「Allen社の商標だったから」と説明されていますが気になったので重箱の隅をつっ突いてみます。

アーレンさんが作りはじめたからアーレンキーのように思えますが、実はコネチカットのアーレン工業は後発メーカーで、六角ボルトの元祖はSPS社ということだそうです。SPS社はunbreakable(壊れない)をもじってUnbrako(アンブラコ)銘で売り出しましたが、第二次大戦期にSPS社が軍需で手一杯だったところにアーレン工業が民生市場でシェアを伸ばした結果、一般にアーレンの名称が浸透したということです。

ドイツ、オランダ、ロシア、ポーランドではドイツメーカーが命名した"Inbus"が一般的で、イタリアではパテントホルダー名の"Brugola" 、その他の欧州非英語圏ではアンブラコが浸透していて、イケアの本国では「アンブラコで組み立てる」のような表現がされているそうです。他に"alum", "zeta"なども確認できます。フランスでは"Clé Allen"が通用するそうです。以上、即席で仕入れた知識の受け売りです。

自転車大国フランスと巨大な市場のアメリカで浸透しているあたりが、日本の自転車関連でアーレンキーの名が広まった理由ではないかと思います。

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