2010-11-20

Suntour BAR-CON バーコン 10s化はちょっと難しい?

バーエンドコントローラー。バーコンというといかにも和製英語チックなの略し方ですが、今でもメーカーを問わず世界的にバーコン(barcon)で通用するのは、サンツアーが『BAR-CON』の名称で発売していたからでしょうか。

コマンドシフターとサムシフターが10s化できたので、同じ方法で問題なく10s化できるだろうということで1ペアを入手しました。SunTour SL-BC00 BAR-CON 6s、リヤ (右) : SL-BC01-R6, フロント(左) : SL-BC01-Lのセットです。1987年版のマニュアルが付属していました。

分解する前に可動範囲を確認すると、ケーブルを引ききった状態でレバーと取り付けバーのストレート部と一直線になり、10速のローに入る前に台座のバーコンシフターフレームとレバーが干渉してしまいます。フレーム側を削って、一直線以上になるように動くようにしなければなりません。

2010-11-11

アーレンキーの語源

六角レンチのことを自転車の世界ではアーレンキーと呼ぶらしいです。ちょっと詳しいサイトには「Allen社の商標だったから」と説明されていますが気になったので重箱の隅をつっ突いてみます。

アーレンさんが作りはじめたからアーレンキーのように思えますが、実はコネチカットのアーレン工業は後発メーカーで、六角ボルトの元祖はSPS社ということだそうです。SPS社はunbreakable(壊れない)をもじってUnbrako(アンブラコ)銘で売り出しましたが、第二次大戦期にSPS社が軍需で手一杯だったところにアーレン工業が民生市場でシェアを伸ばした結果、一般にアーレンの名称が浸透したということです。

ドイツ、オランダ、ロシア、ポーランドではドイツメーカーが命名した"Inbus"が一般的で、イタリアではパテントホルダー名の"Brugola" 、その他の欧州非英語圏ではアンブラコが浸透していて、イケアの本国では「アンブラコで組み立てる」のような表現がされているそうです。他に"alum", "zeta"なども確認できます。フランスでは"Clé Allen"が通用するそうです。以上、即席で仕入れた知識の受け売りです。

自転車大国フランスと巨大な市場のアメリカで浸透しているあたりが、日本の自転車関連でアーレンキーの名が広まった理由ではないかと思います。

2010-11-10

Suntour Command SIS10s のシフティング操作

引き続きテスター様からです(手タレ出演アリガトウゴザイマス!)。前回の最終型コマンドに変わりまして、レバー部と樹脂製セレクターキャップのみが初期型(台座は後期型)の特別仕様コマンドを取り付けていただきました。レバー部が丸みを帯びて短い後期型は、取り付けた時に3速付近でレバーが「へ」の字になります。ブラケットポジションでの使い勝手が多少犠牲になっている反面、下ハンからのアプローチがしやすくなっています。



常用域(4~7s付近)からのシフトダウン。


旧型コマンドのレバーはアームが高い位置にあり、力が入りやすい角度で付いていて長い為、ローまで落とす時は最終型より断然動かしやすいです。

常用域(4~7s付近)からのシフトアップ

常用領域ではサムシフター的に親指一本で、プッシュ&プルが可能です。

この辺りからのシフトダウンの早さ(レスポンス)はデュアルコントロールレバーの比ではないですね~。気持ち良いです。










下ハンを握る瞬間≒アタックをかける時なので、ブレーキブラケットから下ハンに握り換える瞬間とギアをトップに入れてアタックを掛ける事を同時に行なう技、名づけて「コマンドアタック」が使えます。デュアルコントロールレバーの場合、握ってから指を伸ばし、レバーを操作しなければならないので、その分反応が遅れます。気合を入れるタイミングとシンクロ出来るので気持ち良いです。


【ブレーキ操作とコマンド】

減速に関して、ブレーキングと同時にレバー操作を行なわなければならないので、左側に制動力の高いフロントブレーキを持って来た方が良いです。

ブレーキレバーとシフトレバーを兼用しているデュアルコントロールレバーなら尚更左手でフロントブレーキを操作した方が良いです。

日本車は何を根拠にしているのか(おそらくオートバイを参考にしている)右手でフロントブレーキを操作しますが、全く理にかなっていません。

左側通行で後続車両の確認をするなら右手はハンドサインにも使うし、しっかりと目視するなら右手をハンドルから離し、体ごと一瞬後を向く必要があります。

後方確認直後、前方車両がブレーキをかける事もあるので、常にフロントブレーキレバーを握れるようにするには、左にフロントブレーキレバーがあるべきです。

コマンドユーザーには是非左フロントブレーキをおすすめします。


アリガトウゴザイマス!!
各ポジションでのシフティングのみならず、制動までを含めた操作全般でベストなハンドル周りのセットアップのアドバイスを頂戴しました。なんとなく欧州仕様でそうなっているらしいという程度の左前ブレーキですが、制動とシフティング操作が合理的に両立できるというメリットがあるんですね。

2010-11-09

サンツアーコマンド、Shallow 26とダイアコンペ287レバー加工

テスター様からの設置レポ&インプレを頂戴しました。


 ハンドルはタキザワHARP Shallow 26。エアロレバーはダイアコンペ287のブラケット部分を加工。
サンツアーコマンドは第2世代最終型7/8s改10sです。
コマンドに最適なマースバーはどれか?を探求するアプローチでダイアコンペ287の左右を入れ替えてブラケットを削ってコマンドの台座を詰めて設置しています。ダブル溝のハンドルバーに対して、エアロレバー左右入れ替えでブレーキアウターをハンドルの外側に這わせ、シフトケーブルを内側の溝に沿わせます。


Gen1(正確には2世代目のコマンドで、レバー部が両端を詰めた1世代目の混成仕様)とGen2のコマンドを試していただいていますが、後期型のレバーは下ハンポジションでレバーへのアクセスがしやすく、反面、前期型のレバーのほうがブラケットポジションからの操作がしやすいとのことです。また、2速からローにシフトダウンするときは長い1世代目のレバーが力を入れて操作しやすいそうです。