どういうことかというと、この取り付け軸は使用中に緩まないように回り留めのイモねじで固定されているのですが、イモねじの先端がねじ山を潰して食い込ませる構造になっていて、製造時に軸のねじ山が潰されたが最後、軸を抜き取る際には潰れたねじ山に削られてアルミの切りくずを出してしまう、というものです。
元ネタとなったサイト「The Headbadge」、カートさんの記事
"Converting a Tektro R556 front brake to nutted mounting / Tektro dual-pivot disassembly"
問題はこちらでも指摘されています。ちなみに最初にバネを取り外されていますが、この手順は危険なので、13mmのナットを外してからバネを取り外すほうが良いです。
R510では抜き取ったネジ山が、取り付けの際に再びアルミの雌ねじを傷めないように潰れた部分をヤスリで削って対処しましたが、あまり気持ちの良いものではありませんでした。
テクトロのR350 |
この個体は入手時には主軸ジョイントが緩んでガタが出ていたり、一方の第2ピボットは動きが渋くなっていました。おそらく使用中の緩みだと想像します。
第2軸分解 |
ネジ山破壊の元凶、回りどめのイモねじ |
主軸ネジ山。この個体はネジ山潰れが軽微 |
個体差もありますが、軸を抜き取るまではイモネジの食い込み具合を知る術がありませんので、結局のところ軸組み替えにしても、オーバーホールにしても、軸を抜き取らないほうが無難なようです。
テクトロ擁護派の私ですが、デュアルピボットキャリパーブレーキは、各ジョイントが緩みやガタが無い状態でスムーズに動くという状態をいかに維持するかに掛かっているのだと思います。このあたりは次の記事にて。
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